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ザ・ブライアントパークホテル

旅が好きです。
若い頃の旅は、一人旅が多い上とにかく建築や都市が見たかったので、食事やホテルにこだわることはほとんど無く、安ければOKのバックパッカーでした。
しかし近頃の旅は必ず同行する配偶者がいることもあって、食事やホテルにも気を配るようになってきました。
すると、旅そのものだけでなく、宿泊するホテルが非常に興味深く楽しみなものになってきました。
近頃では特に目的もなく、ホテルに滞在することのみを目的とする旅行もするほどです。

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桂離宮

日本の伝統建築と造園の最高峰、桂離宮についに行ってきました。
メキシコやアジアのリゾートは常夏の「楽園」でしたが、日本が世界に誇れる「楽園」があるとすれば、ここのことでしょう。
国内は元より、古くからブルーノ・タウトや ワルター・グロピウスなど西洋現代建築の祖からも日本文化の最高峰であると賞賛を受けてきましたが、評判に違わずものすごい迫力でした。

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中国の(高級)住宅事情

最近仕事で北京に通っています。
私は中国でマンションや別荘の設計に関わることがあるのですが、日本の住宅事情とは異なる部分が多く、それぞれの国の人々の価値観や夢の姿が垣間見えておもしろいので少し紹介してみたいと思います。北京郊外の高級住宅のショールームです。

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東北の被災地に行ってきました。

被災地に行ってきました。
仙台近辺の海岸沿いを気仙沼から仙台空港まで南下してきました。
行かねばならない気がずっとしていたのですが、なかなか行けませんでした。

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京都 円通寺

日本は庭園の国です。
これまで国内外で数々の庭やランドスケープを見てきましたが、日本国内で最も好きなお寺はどこかと問われれば、迷わず"円通寺"と答えます。
京都近辺を訪れる際は必ず立ち寄ります。

円通寺は京都北山からさらに北上した山(丘?)の上にあり、交通の便が極めて悪いため、一般的な観光客はあまり行かない場所のようですが、海外から日本を訪れたランドスケープ・アーキテクトは必ず訪れる"聖地"となっています。


"円通寺"の見どころは、"借景"。
ただそれだけです・・・。
しかしこれが他では見ることのできない、唯一無二の眺めなのです!

おそらく他にもまだ私が見たことの無い優れたお寺はたくさんあるのでしょうけども、ここは永遠に特別です。(借景の景観が壊されない限りですが)
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野尻湖ホテル エルボスコ

日本でこれまで滞在したホテルの中から、これは!というものをいくつか取り上げたいと思います。
最近次々に建設された一泊数万円の高級ホテルは雑誌等で紹介されているかと思いますので、私が取り上げたいのは、リーズナブルかつ建築・ランドスケープが特別に優れているホテルです。
長野県の野尻湖畔に建築家御用達(?)のホテルがあります。
清家清氏設計のホテル、EL BOSCOです。
 

 
指の先まで動きが完全にコントロールされて美しい舞踏家の動きのように、このホテルは極めて自然で静かな雰囲気なのに、落ちてる石コロにまで気が配られ、内外の隅々までデザインされた美しい環境となっています。
建築自体が名作なのはもちろんのこと、ランドスケープも丁寧にデザインされ、湖を含めた環境全体が調和している、日本では極めて稀な例です。
そのさりげない美しさに脱帽しました。
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東京ミッドタウン

今回は東京ミッドタウンです。
こちらも六本木ヒルズとならび、世界の一流建築家・ランドスケープアーキテクト・芸術家・デザイナーのオンパレードです。
その中でも、日本国内のパブリックスペースで世界レベルのランドスケープデザインが体験できる場所というのはほとんど無いので、ランドスケープの部分について特に取り上げたいと思います。


ランドスケープデザインはアメリカのAECOM(旧EDAW)です。
AECOMはおそらく世界最大のランドスケープデザインファームの1つで、モダンランドスケープデザインの祖、ガレット・エクボが創設した事務所です。
なみに建築はSOM(Skidmore,Owings and Merrill)というスカイスクレーパーを得意とするアメリカの組織事務所のデザインなので、アメリカ式の最良の環境がここ六本木に形成された、といっても過言ではありません。(ご存知のように、21_21 DESIGN SIGHTは安藤忠雄氏、サントリー美術館は隈研吾氏が手がけていますが。)
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六本木ヒルズ

今回はオープンから既にずいぶん経ち人気も定着していますが、良くも悪くも何かと話題の多い六本木ヒルズです。
個人的にも以前勤めていた事務所でこの計画のランドスケープデザインに関わったり、学生時代に某著名事務所でテレビ朝日棟の模型を作ったりと、何かとご縁のある場所です。

建物の設計は、メインタワーがアメリカのシーザーペリ、足元のショッピングがジャーディーアソシエイツ、マンションとホテルはテレンスコンランプロデュース、テレビ朝日は槙文彦氏、ランドスケープは佐々木葉二氏、その他著名アーティストやデザイナーの作品が目白押しで、まさに世界のオールスターといったメンバーです。
建築・ランドスケープ・インテリア・アート・デザインの世界レベルが体験できる非常に稀な複合施設となっています。


これでもか!というほどに作り上げられた建築群の中で、私が着目するのはメインタワー足元の"ウエストウォーク"と"66プラザ"の基壇状の部分です。
黄色い石貼りの、ごつごつして迷宮状になっている、あの部分です。
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果樹園に暮らす。

果樹園に住んでいます。
と言ってよいほど私の住む家の周囲は植木畑ばかりです。
東京都なのに。中央線なのに。
特に果樹が多いわけではないのですが、妻はなぜか昔から果樹園と呼びます。
ずいぶんローカルな話ではありますが、私は都下国分寺市に住み、駅は国立駅を利用しています。

この地元の果樹園を近頃見直しつつあります。


世間はマンションブームです。
十数年前から都心居住が見直され、不況で誰もが仕事が忙しい社会状況の中、郊外は過疎化・高齢化が進んでいます。
もはや夢は郊外の一戸建てではなく、都心のタワーマンションとなりました。
なのになぜわざわざ郊外に暮らすのでしょうか?
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松島の石積み護岸

なぜか石が好きです。
小石を拾って集めるのも好きですが、ランドスケープに関わるようになってから、石積みや敷石、彫刻などにも非常に興味を持つようになりました。

さて、今回は日本三景の一つ、松島を訪れました。
ここで、"美しい景観"とはどういったものなのか、またそれは人間が生み出すことのできるものなのか、考えさせられました。

都市計画や造園・土木などに関わっていると、"景観"という言葉を良く使います。
しかし、たとえば「東京の景観を良くしよう」と言った場合に、「景観」と言われてピンと来る方は、かなり少ないのではないかと思います。

松島で"良い景観"の具体的な事例に出会いました。
よその国ではマネのできない、日本人の造園・土木技術の粋です。

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ヘネラリーフェ離宮

アルハンブラ宮殿のつづき、ヘネラリーフェ離宮です。
こちらはアルハンブラ宮殿からさらに見上げる丘の上にある王侯の夏用の離宮で、イスラムの天国をイメージしてつくられた庭園だそうです。

アルハンブラ宮殿よりも、さらに自由に水と緑を主体とした空間がつくられているのですが、植物を用いて「庭」というよりも「建築」がつくられている点が非常に印象的でした。

ため息の出るような水と緑の"饗宴"です・・・。

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グラナダのホテル

今回はグラナダで宿泊したホテル”Palacio de Santa Ines”についてです。
特にラグジュアリー感や特別なもてなしがあったわけではないのですが、ここには人が住まいに求める根源的な要素の全てがあったと感じたので、特に取り上げたいと思います。


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せんだいメディアテーク

すごいものを見ました。
せんだいメディアテークです。
10数年前に伊藤豊雄氏の案がコンペで選ばれ、その独特な構造方法から世界中で非常に話題になった建物で、図書館、公民館、文化ホール、イベント・展示スペースが一体となった公共複合施設です。
機能自体は最近はあちこちで見られる複合施設なのですが、ここでは建築自体が驚異的なものになっています。
これは"すごい"としか言いようがありません!

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地中美術館と直島

地中美術館に行ってきました。
開催中の瀬戸内国際芸術祭に合わせて直島と高松エリアのアート・デザイン・建築・造園三昧の旅です。
見所が目白押しで充実の旅でした。

最大の見所は、やはり地中美術館でした。


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直島の風景とイサムノグチ庭園美術館

直島と高松、あまりにも見所が多く楽しかったので各地の風景あれこれです。

直島の夕暮れ。おだやかな瀬戸内海に光が降り注いで、神々しいほどの風景でした。

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アルハンブラ宮殿

 さて、ようやく今回の旅の目的であるアルハンブラ宮殿です。いつか絶対に行かねばならない、と思っていた場所です。

ここはスペイン屈指の世界遺産であり、現存するイスラム建築の最高傑作、とも呼ばれています。しかしそのわりには規模が強烈に大きいわけではなく、装飾の緻密さは見ごたえがあるものの、建築そのものは西洋の建築で見られるような圧倒的な壮大さ・壮麗さなどは感じさせません。宮殿自体は大きいのですが、小さな空間と庭の連なりで作られています。
その魅力は、庭園そのものや"建築と庭園の関係"に現れ、建物内外のあらゆる場所にさまざまな形で現れる、"水"の表現に集約されています。
しかもその豊かさは、イスラムの伝統にしたがって外部には全く表現されず、閉ざされた中庭を中心として内部空間のみに集中的に表現されています。
壮大・壮麗な宮殿というよりも、生活空間に近い、"豊かさ"の極致のようなものを感じました。

また、歴史に残るランドスケープアーキテクトや建築家の多くがここを訪れ、影響を受けたのだ、ということがアルハンブラ宮殿のデザインを見ると明らかにわかり、実に感慨深いものがありました。

あまりにも有名な場所なので、歴史や沿革についてはこちらでどうぞ。
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モロッコ EL REDUCTO

スペイン・モロッコ旅行に行ってきました。
アルハンブラ宮殿がメインの目的だったのですが、モロッコでとても印象的なホテルに泊まったので、まずはこちらから。
今回の旅で最も印象に残った場所かもしれません。

夢の中のようでした・・・。


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金沢21世紀美術館

今さらではありますが、金沢21世紀美術館です。
現在世界で最も人気のある日本人建築家SANAAの妹島和世氏と西沢立衛氏の作品で、日本では21世紀(といってもまだ10年ですが)最大の話題作です。日本の建築史には既に刻まれたことでしょう。
SANAAはここ数年で世界中の美術館や文化施設のコンペで次々に勝利し、アメリカ、スペイン、フランスなど現在世界中で建設され続けています。既に世界的に見ても絶大な影響力を持つ建築家です。
このままの勢いで行くと、歴史的に日本を代表する建築家であった丹下健三氏、磯崎新氏、安藤忠雄氏以上の存在になるのかも知れません。


が、私自身はその冷たく非人間的な空間を長らく批判的な目で眺めてきました。同時にあまりに興味深くもあり、やはり無視できない大きな存在で、好きと嫌いが強烈に混ざり合った複雑な心境で眺めてきました。

しかし金沢21世紀美術館だけはどうしても気になり、訪れる機会をうかがっていたのですが、今回竣工から5年経って始めて体験してみることができました。
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パリのアパルトマン


しばらくメキシコが続いたので、今度はフランスです。まずはパリのアパルトマンについてです。

10年ほど前パリを訪れた際に、友人の紹介でフランス人インテリアデザイナーの住まいを見せていただく機会がありました。ご本人の職業を含めて非常に素敵なパリらしいライフスタイルと住まいだったので、強く印象に残っています。

パリ中心部のアパルトマンの、しかもペントハウス(最上階)に住むというライフスタイルは、多くの日本人にとってあこがれの暮らしの一つではないかと想像できますが、ここでの暮らしを見ることで、日本でのライフスタイルや住宅について改めて考えさせられました。

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環境のクオリティ

建築を志してからこれまで十数年の間、西はヨーロッパから東はアメリカ大陸まで、世界の様々な場所を訪れ、多くの名作と呼ぶべき建築や都市・ランドスケープにめぐり会ってきました。また、無名ながらも光る作品や、長い年月の中で無作為に出来上がったような素朴で美しい 街並みや古い建物なども数多くありました。

思い起こせば、場所も文化も異なりそれぞれその感動の種類はいつも違ったのですが、名作と呼べるような作品や深い感動を呼び起こす場所には、ある共通の「クオリティ」のようなものがあったように思うのです。


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