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Piazza del Campo

"世界で一番美しい広場! "

イタリア第二弾はシエナのカンポ広場 Piazza del Campo です。
イタリアには星の数ほどの広場がありますが、この広場には世界中見渡しても他のどこにもない特別なオーラがあります。
それゆえか、"世界で最も美しい広場"とも呼ばれています。
草木一本無いのに、すごい広さなのに素晴らしい居心地で、永遠に座っていたくなってしまう場所です。



JUGEMテーマ:アート・デザイン
広場は貝殻型をした平面形で、正面の市庁舎に向かって勾配がついて劇場のような形になっています。
この斜面の勾配がすごい。勾配は5〜10%ほどでしょうか。
ちょうど人が腰を下ろしたくなる勾配なため、多くの人が自然に地面に座るのですが、斜面の向きから全員が市庁舎のほうを向いて腰掛けることになり、ちょうど劇場に人が集まったような状態になります。
毎年のパリオという荒馬競馬のお祭りが行われる際には文字通りのスタジアムとなります。
これは元々のすり鉢状の地形を利用してつくられたそうで、おそらくは古代ギリシャの野外劇場にインスピレーションを受けた求心的なデザインであるとも考えられますが、12世紀当時に計画した人間のイマジネーションに驚かされます。


世界中に広場はたくさんありますが、ほぼあらゆる広場に共通するのは、地面がフラットだというあたりまえのことです。
そのため、広場に傾斜がついているだけで、まずはあれ?と驚かされます。
斜面の広場で思い浮かぶのはパリのポンピドゥー広場ぐらいですが、どうやらポンピドゥー広場はこのカンポ広場の広場の斜面と建物との関係を参考にしたようです。




特筆すべきは、地面のデザインと広場のコンセプトの関係です。

広場の大部分はレンガ舗装でできていますが、大理石のラインによって9つの部分に分けられ、分割されたレンガ面はそれぞれ微妙に異なった色をしていて、当時の9人の支配者を象徴しています。
大理石の白い線は巨大な広場に文節のリズムをもたらして、貝殻型の斜面の勾配の変化を目に見えるものにして強調しています。



さらによくよく見ると、1つ1つのレンガの分割面ごとに大理石のラインの直行方向にも勾配がついていて、広場に降る雨水を大理石のラインに集め、ラインに沿って流れ落とし、市庁舎前の扇型の中心に集め、これまた象徴的にデザインされた排水口から雨水は地中へと消えていきます。
そしてラインの勾配は、市庁舎から離れ広場の端へ行くほどきつくなります。



ということは、広場全体は平面が貝殻型をしているだけではなく、まさにホタテ貝の殻をひっくり返したお椀のような地面の形をしていて、このデザインが雨水を集め、人々を集め、意識を市庁舎へと集中させているのです。



これほど求心的なデザインが世界の他のどこかにあったでしょうか。
まさに脱帽、なランドスケープデザインです。
完璧。
草木一本無いのに、すごい広さなのに、素晴らしい居心地なのです。
永遠に座っていたくなってしまいます。


comments

ありがとうございます!
また時々訪れてみてください。

  • フルカワリョウタロウ
  • 2011/12/07 4:31 PM

はじめまして。
デジステ社のBind紹介ページからきました。

ステキですね。

  • tomy
  • 2009/02/13 7:24 PM
   

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