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ヘネラリーフェ離宮

アルハンブラ宮殿のつづき、ヘネラリーフェ離宮です。
こちらはアルハンブラ宮殿からさらに見上げる丘の上にある王侯の夏用の離宮で、イスラムの天国をイメージしてつくられた庭園だそうです。

アルハンブラ宮殿よりも、さらに自由に水と緑を主体とした空間がつくられているのですが、植物を用いて「庭」というよりも「建築」がつくられている点が非常に印象的でした。

ため息の出るような水と緑の"饗宴"です・・・。

アルハンブラ宮殿から眺めるヘネラリーフェ。
白い建物が離宮本体で、周囲には広大なテラス状の庭園が広がります。


ここでは、植物が「壁」や「柱」のように扱われ、たくさんの「部屋」や「回廊」が作られ、壮大な「建築物」となっています。
"緑の建築"とはこのような空間のことを言うのでしょう。


木々に囲まれた噴水。


大理石をくりぬいてつくられた泉。
ディテールがな意外にモダンです。


緑の迷宮。


藤棚の部屋。


緑の柱の間からは、下界を見下ろすパノラマが望めます。


屋外劇場。イタリアンサイプレスの列柱で劇場をつくっています。


庭屋外劇場を抜け、噴水を眺め、緑の迷宮をさまよい、藤棚の部屋から下界を遥かに見下ろし、ようやく離宮の建物に入ります。
建物はアルハンブラ宮殿同様、特別な印象を残しません。
ただただレンガと漆喰の重厚であたたかなテクスチャがあるばかりです。


ヘネラリーフェ離宮の中心的な施設、アセキアの中庭。

 

あのアルハンブラ宮殿のミニマムで静けさに満ちた"アラヤネスの中庭"と反対に、水が踊り、花が咲き乱れ、回廊からは下界を見下ろすパノラマが望める、非常に活動的で享楽的な庭です。


水滴が踊っています。
イスラムの天国をイメージした・・・という表現がまさにぴったりで、夢の中の空中庭園のようです。


壁際には真紅のバラ。


ヘネラリーフェ離宮には、どうやら実際的な機能はほとんどありません。ただただ歩き回り、水や花や下界を眺め、涼を取り、過ごすためだけにこれだけ壮大な庭園がつくられています。
なんという贅沢でしょうか。

トンネルを抜けて次の中庭へ。
中庭に入った途端に、ものすごい水の音!
回廊からは緑の刈り込みで水面を隠し、噴き上がる水滴だけを見せています。


庭全体に水面が広がり、背丈ほども水が噴き上げ、音を立て続ける"水の庭"。
建物に囲まれて反響しているためか、写真から想像される以上の大音響の水の音です。
これほど"水"の圧倒的な存在感を感じる庭は体験したことがありません。


あちこち噴き上げる水の"つぶ"が大きく、水滴が乱舞しているように見えます。
しかも水の勢いが強まったり弱まったり、一つ一つの噴水の勢いも異なり、常に空間がゆらぎ、動き続けています。


"水の庭"を上から眺める。中心にはオレンジの木。


階段を上がり、さまざまな角度から庭園や建物を眺め、テラス状の空中庭園はまだまだ続きます。




藤棚の階段。日本で見られる藤棚の橋や回廊に非常に似ています。


帰り道はキョウチクトウのトンネル!


巨大なイタリアンサイプレスの回廊。


植物でも空間を"建築"するができる、ということを強烈に実感した、非常に刺激的な場所でした。

一日中過ごしても体験しつくすことのできないほどの様々な趣向を凝らした水と緑の楽園。圧巻でした。



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