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直島の風景とイサムノグチ庭園美術館

直島と高松、あまりにも見所が多く楽しかったので各地の風景あれこれです。

直島の夕暮れ。おだやかな瀬戸内海に光が降り注いで、神々しいほどの風景でした。

直島はアートばかりでなく、そもそも自然環境や古い街並み自体が美しいです。
鄙びた離島かと思えば、江戸時代は城下町だったそうで、豪壮で風情のある街並みが現在も維持されています。
特に板張りの壁と瓦、石の美しさが印象的です。近辺は瓦の生産では古来有名でしたし、石も国内最高級の錆御影石の産地で、材料はさすがの品質と味わいを持っています。このような街並みは現在でも作ることはできてもあまりにも高価で、貴重なものです。


錆御影石のテクスチャ。通常の御影石のグレーと茶色の錆び色が混ざり、独特の質感を持ちます。島中の階段、建物の基礎、敷石、橋などに使われています。石好きにはたまらない島です。


杉本博司氏の作品の護王神社へと続く階段。当然のように棒状の石材を積み上げて階段としていますが、現代ではありえないおそろしく豪華な階段。わざと乱雑に叩いて仕上げてある表面が味わい深い。


おそらく現地の土でつくられたであろう塗り壁。石と同じ色をしています。


コールタール塗り(?)の黒い板張りが美しい。この中も家プロジェクト。本物の古民家の中で鑑賞する現代アートはどれも凄味を帯びていました。(芸術作品自体は撮影禁止なので、美術雑誌などを参照ください。)


石積みと夾竹桃。

直島のアイコンともなっている草間彌生のかぼちゃ。曇天でも風景に映えています。


直島を離れイサム・ノグチ庭園美術館へ。今回の旅の目的地です。
確かにここでイサム・ノグチ氏が生きていたことを感じられました。

現地で採れる庵治石を用い、高松の古民家や酒蔵を移築し、石切り場の麓の自然に囲まれたアトリエは、一人の芸術家が作れる作品や環境を遥かに超え、現地の豊かな歴史や風土を見事に取り込み、一つの理想郷が形成されています。

イサム・ノグチの作品の持つパワーの源を見ることができました。
作品一つ一つも、人間が作れるもの以上の力を持っています。自然に存在するものに手を少し加えて作品とする、日本の芸術の真髄をアメリカ人であった彼がやってのけていることに驚きます。敷石や石壁の配置やデザイン一つ取ってみても、造園家としても現代の日本人よりも非常に印象的で優れていることが見て取れます。


写真には撮れませんが、古い酒蔵を移築したアトリエの中で見る彼の代表作、「エナジー・ヴォイド」はどんな美術館で鑑賞するよりもおごそかで、調和とエネルギーに満ちていました。
やはり創作の現場で見る芸術作品の迫力に勝るものはありません。


他にも東山魁夷美術館、丸亀猪熊玄一郎美術館、金比羅山の円山応挙の"水呑みの虎"障壁画、ジョージナカシマの桜製作所など、見所があまりにもたくさんありました。
高松近辺の一帯が日本国内では京都を除くと例を見ない一大芸術エリアを形成しており、地域の魚貝類やうどん等の美食や温泉と合わせて非常に満足度の高い旅となりました。
非常におすすめのエリアです。
みなさんも「芸術の旅」をこの秋にいかがでしょうか。

イサム・ノグチ庭園美術館

瀬戸内国際芸術祭

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