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フリーダとリベラの家

メキシコ第2弾は、メキシコシティにある画家で夫婦のフリーダ・カーロとディエゴ・リベラの家。

20世紀前半の壁画運動で大作を数多く残したディエゴ・リベラと、その人生とシュールな画風でメキシコで最も有名な画家の一人となった妻フリーダ・カーロ。

奥の青いほうがフリーダ、手前レンガ色のギザギザ屋根がリベラの家で、屋上のブリッジで2つの家はつながれています。
個性的な画家夫婦の家というおもしろさだけではなく、近代建築にしては極めてめずらしいすごくかわいい家なので、とりあげてみたいと思います。


近代建築というものはたいてい白くて生真面目で素っ気無く、工場みたいで冷たい箱のようなものです。これは近代建築の父ル・コルビュジェとミース・ファン・デルローエがモダニズム建築を生み出して以来、現代に至るまで繰り返し指摘されている問題点です。
それに対してこのフリーダとリベラの家は、カラフルで楽しげなばかりでなく、"かわいげ"や"愛嬌"や"あたたかさ"といった、近代建築にしてはめずらしい強い存在感が感じられます。



茶色はリベラの家。一階はピロティ、モルタルぬりの螺旋階段がかわいい。
工場のようなギザギザのアトリエの天井。ヘンな人形はリベラの持ち物。天井はレンガ張りです。



全体の形は近代建築のセオリーどおり、箱型・ピロティ・螺旋階段・水平窓といった特質を備えています。これらの特質のほとんどは、コルビュジェやワルターグロピウスたちが提唱し20世紀中ごろの世界共通の近代建築の言語となったものです。全く珍しいものではないのですが、メキシコ赤と青の強い色彩のコントラスト、室内外に繰り返し現れる円形のモチーフ、レンガやコンクリートの荒いテクスチャ、サボテンのフェンスなどが、この2つの家に強い個性と生命力を与えています。



フリーダの家
3階まで螺旋階段で上がり、ガラスの大窓から外階段に出ます。ちょっとこわい。
外階段から屋上に上がり、リベラのアトリエへのブリッジへとつながります。



サボテンがフェンスなんですけど・・・かわいい。

 

独立して夫婦それぞれの家が建って、ブリッジだけでつながるという2つの家の関係が2人の人生と重なって、微笑ましく、また危うくも見えます。
このような家族関係をそのまま形作るような家、というものもいつか作ってみたいものです。
フリーダとリベラの人生を知りつつ眺めるとまた興味深いです。

映画 "フリーダ"



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