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北京の生活

昨年一年間、北京と東京を行ったり来たりの生活をしていました。

なかなか面白い経験だったので、北京での生活風景を記しておきたいと思います。

これまで中国での仕事に長年関わってきましたが、本格的に滞在するのは初めてで、中国のイメージが大幅に変わりました。

10年前の中国とも、まるで異なります。

もはや文化的に遅れているイメージは無く、文明の最先端と数十年前の生活が混在する、非常に刺激的な都市となっていたのです。

私はわずかこの2年ほどを眺めているに過ぎないのですが、変化を続ける街のスピードの速さに驚くばかりです・・・。

まずはここ数年で激変を遂げた、中国のスマホライフについてです。

 

 

滞在していたのは望京という地域で、都心部から車で30分程度の新都市地域です。

街の中心にはあのザハ・ハディド設計の望京SOHOが都市のシンボルとして聳え立ち、周辺にはベンツやシーメンスといった外国企業のオフィスビルが立ち並びます。

住人は中高層マンションに住み、街区ごと(約200〜300mごと)にあるショッピングモールで生活用品を調達して生活しています。

下の写真は、奥の青い建物がやや小規模なショッピングモールですが、イオンモールくらいの大きさがあります。

中はスターバックスやユニクロ、大規模スーパー、ナイキ、ニューバランス、フードコート等で、日本のショッピングモールと変わりません。

 

 

望京は昔から韓国人街で有名な地域で、人口の何割かを韓国人が占めるだけあって、韓国料理レストランや韓国人向けの学校等が多い一方、日本人はほとんど見かけません。

日本人は昔から日本人街のある大使館周辺に多いようですが、近年の日本企業の東南アジアへの移転等の影響か、大幅に減っているようです。

 

 

北京を初めて訪れた頃、街中の自転車の少なさに驚きました。

私の中の中国のイメージは、ものすごい数の自転車が走りまわっているイメージだったのですが、とっくに自動車社会が到来しており、街中に自転車などほとんど存在すらしていない状況でした。

その代わり、電動バイクや3輪車、電動自転車、立ち乗り2輪のセグウェイ(?)、電動キックボードのようなもの等、ありとあらゆる交通手段が走り回っています。

日本と異なり、公道を走ることのできる乗り物に関する規制がほとんどないので、何でもありです。

これらの2輪や3輪の小さな移動手段は、古く汚く見えてもほとんどが電動になっているため、なかなか環境にはやさしいようですが、走行音がしないため歩行者にとって非常に危険です。

交差点では信号の色にかかわらず、あらゆる方向からあらゆる乗り物が殺到するため、歩行者は常に最大限の注意が必要です。

建物の中でさえ、小規模な乗り物は走りまわっています・・・。

 

 

しかし2016年秋頃、MOBIKEというシェアサイクルが登場して、街中にオレンジ色の自転車がぽつぽつと増えていきました。

街にある自転車についている小さなQRコードをスマホで読み取るだけで借りられて、鍵をかけるだけでどこでも乗り捨てられる、というあまりに便利なシステムなため、さっそく登録して使い始めました。

 

 

半年後には他社も追随を始め、黄色、青、緑、ピンクと運営会社ごとに異なる色の自転車が猛烈な勢いで増え始め、ついには歩道のほとんどすべてを覆うようになっていきました。

とんでもない台数です。

朝には地下鉄駅前には数千台のシェアサイクルが並び、通勤ラッシュと共にそのほとんどが無くなります。

 

 

さらに半年後には、林立していたシェア自転車会社は競争が激化した結果、北京ではほぼ2社、MOBIKEとOFOに絞られました。

しかしこの2社の競争もすさまじく、さらに大量の自転車が街中に投入されました。

 

さらに半年たつと、当初の自転車が劣化してきて、大量の自転車が町中にあるが、まともに走る自転車は非常に少ない状態に陥って現在に至ります。

この先はどうなるのか・・・。おそらく劣化した自転車は処分して、さらに新しい自転車を投入するのでしょう。

 

 

現在の中国での生活では、もはやお財布は持ち歩く必要がありません。

出かける時はスマホ一つでOKです。

支払いは、屋台から高級レストラン、ブランドショップまで、あらゆる支払いがスマホアプリでQRコードを読み取るだけで済みます。

 

さらに飲食店等で友人と割り勘する場合も、スマホ上でお金をやり取りするだけで済みます。

お年玉やご祝儀のお金すら、現金ではなくスマホ上でやりとりする場合が多くなっています。

 

また、このスマホでの決済アプリを利用して、飲食店の出前がこの1,2年で急速に普及してきました。

ファーストフードでもレストランのメニューでも、スマホで選んでポチっとすると、今いる場所まですぐに運んできてくれます。

現金も必要ありません。

しかも、配達の過程がGPSでリアルタイムで場所が見られ、あとどれくらいで届くのかも地図上で見られます。

街中には配達員の姿がこれまた猛烈な勢いで増え、すさまじい数の電動バイクが走り回っています。

 

 

 

最近、世界中で普及しつつあるスマホで呼べるタクシーが中国でも普及しており、中国では滴滴(ディーディー)という会社が運営しています。

これも外国人には非常に便利なサービスで、スマホに目的地を入力するだけでタクシーが迎えに来てくれて、降りるときには自動で支払いまで済みます。

しかも価格によって、普通のタクシー・日本車やドイツ車等のちょっといい車・ベンツやBMW等の高級車等、好きなグレードのタクシーを呼ぶことができます。

高級車のタクシーは乗務員も洗練されていて、英語も通じたりします。

 

これだけのことがスマホでできるため、中国ではもはや財布を持ち歩く必要はなく、現金で支払おうとすると、珍しすぎてむしろ面倒くさがられる、もしくは現金払いはできないという場合も多い状態です。

 

 

一方、日本に帰ってくると、当然これらすべてのサービスが使えなくなるため、非常に不便に感じます。

スマホでタクシーが呼べない、、、あらゆる場所で現金を出さなければならないのが面倒、、、電子マネーはSUICAしか使えない、、、SUICAすら使えないタクシーがある、、、街中で自転車も借りれない、、、何か全体的にサービスが良くない、、、なぜ???

どちらの社会がすすんでいるのか、疑問に感じます。

ITを用いたビジネスについては、中国が圧倒的に進んでしまっています。

日本ではあと10年くらいかかるのでないか?とも感じる未来の社会の姿がすでに中国では実現しています。

 

 

ちなみに現在の北京の公共交通手段は、バスと地下鉄がメインです。昔はバスと自転車が主な交通手段だったようで、北京市民はどこまででも自転車で走り回っていたと言いますが、現在15本の地下鉄路線が整備され、北京市民の主要な交通手段となっています。

地下鉄に乗ってみて驚いたのは、東京と変わらない密度の通勤ラッシュが毎日生じていることです。

殺人的な通勤ラッシュの苦労は世界で東京だけかと思っていました・・・。

 

北京都心部のマンションはとっくに東京の地価を超える価格で、もはや庶民に手の届くものではなく、多くの人は郊外のマンションに住み、通勤に1時間前後かかるとのことで、厳しい大都市暮らしはもはや東京だけのものではりません。

 

自家用車もついに中流家庭は概ね所有している状態ですが、車が増えすぎて、朝晩のラッシュ時や、休日にはどこへ行くにも非常に時間がかかります。

幹線道路は5車線ほどあっても、膨大な数の車に埋め尽くされてすぐに身動きが取れなくなります。

事故も多く、休日などは環状高速道路が一周全部事故渋滞で埋め尽くされる時もある程で、渋滞の規模もケタ違いです。

 

 

なかなかにハードな都市生活です。

 

次は北京の住宅事情に続きます。

 

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